21.Apr.2025

防災リュックに缶詰パンは何個必要?3日分の備蓄量と栄養バランスの考え方

こんにちは、まもるんパンスタッフです♪

災害時に備えて用意しておきたい「防災リュック」。

その中でも意外と悩むのが、非常食の量と内容ではないでしょうか。

特に、保存性・携帯性・手軽さに優れる「缶詰パン」は、防災リュックの中でも人気の高いアイテムです。

今回は「缶詰パンは何個くらい用意しておけばいいのか?」「パンだけで大丈夫なのか?」といった疑問に対して、今回は“1人・3日分”を基準に、必要な量と栄養バランスに配慮した備蓄計画をご紹介します!


なぜ3日分が基本の備蓄目安なのか?

防災の基本では「最低3日分(72時間)」の備蓄が推奨されています。

これは災害発生直後にライフラインが止まる可能性が高く、行政や支援が届くまでに時間がかかるとされているからです。

特に大地震や大規模な風水害などの場合、地域全体が被災する可能性もあり、救援物資や炊き出しが始まるまでの“空白の3日間”をどう乗り切るかが、生存の鍵を握ります。


缶詰パンの特徴と防災リュック向きの理由

缶詰パンは、長期保存が可能なうえ、調理の必要がなく、開けてすぐに食べられる点で非常に優れた非常食です。

近年では味のバリエーションも豊富で、食感もふんわりとしたものが多く、「缶詰=味気ない」というイメージを覆す商品も増えています。

さらに、缶詰であるため以下のようなメリットがあります:

・賞味期限が1年~2年と長い

・気密性が高く、衛生的

・災害時に包丁や火が不要で食べられる

・個包装されていて持ち運びしやすい


1日あたり何個の缶詰パンが必要?

缶詰パンは1缶あたりおよそ 250kcal前後。製品によって異なりますが、平均的な成人が災害時に必要とする1日のカロリーは 1500〜2000kcal とされています(活動量が少ないことを想定)。

このことから、缶詰パンだけで1日をまかなおうとすると、

・1日あたり:約5〜6個

・3日分で:約15〜18個

が目安となります。

ただし、これは缶詰パン“のみ”で過ごす場合の数です。

実際にはほかの保存食と組み合わせることが現実的なので、次にバランスを考えた備蓄方法をご紹介します。


缶詰パンだけでは足りない?栄養バランスの落とし穴

缶詰パンは炭水化物が中心の食品です。

確かにエネルギー源としては優秀ですが、災害時の食事で大切なのは「偏りを避けた栄養バランス」です。

長引く避難生活では、ビタミン・ミネラル・たんぱく質が不足しがちになります。

不足しがちな栄養素とその補い方:

たんぱく質→ツナ缶、大豆の缶詰、魚の缶詰
ビタミン類→野菜ジュース、ドライフルーツ
食物繊維→ナッツ類、シリアルバー

このように、缶詰パンはあくまでも「エネルギー源」としての位置づけであり、他の非常食と組み合わせることで、より健全な備えになります。


バランスを考えた備蓄例(1人・3日分)

以下は、缶詰パンを中心に、栄養バランスを意識した非常食セットの一例です。

【1人3日分の備蓄例】

缶詰パン:9個(1日3個)

・おにぎり型レトルトごはんやアルファ米:3食分

・ツナ缶・サバ缶などのたんぱく質食品:3缶

・野菜スープのレトルト or 野菜ジュース:3〜6個

・ナッツ・ドライフルーツ:小袋3〜4個

・ビタミン補助用タブレット:1袋

・チョコレートやようかんなど嗜好品:少量

このように“缶詰パンを3食すべて”にするのではなく、「朝は缶詰パン、昼はアルファ米、夜は缶詰の魚と組み合わせる」など、変化をつけることで飽きずに食べられるだけでなく、栄養面もカバーできます。


リュックに入れる量の現実的なバランス

缶詰パンは、缶1個あたりの重量がそこそこあるため、3日分(15個以上)をすべてリュックに入れるのは現実的ではありません。

防災リュックは基本的に“避難直後の1〜2日をしのぐための装備”です。

そのため、

・リュックには 缶詰パン5〜6個(1〜2日分)

・自宅・職場・車には 残りの備蓄(3日分以上)を分散備蓄

というスタイルがおすすめです。

特に「缶詰パンはすぐに食べられる」「子どもや高齢者にも食べやすい」という点を活かし、避難所に向かうまでの移動時や混乱した状況下でも、すぐに栄養補給できるのは心強いポイントです。


缶詰パンを備えるうえでの注意点

缶詰パンを防災備蓄に取り入れる場合、次のようなポイントに注意しましょう。

  1. 賞味期限の管理を忘れずに
     1年~2年の長期保存が可能ですが、ローリングストックで定期的に食べて入れ替えるのが理想です。

  2. 複数の味を用意する
     同じ味ばかりだと飽きやすくなるので、いくつかのフレーバーを揃えておきましょう。

  3. 缶切り不要タイプを選ぶ
     ほとんどの缶詰パンはプルトップ式ですが、念のため缶切り不要で開けられるものを選ぶと安心です。

  4. アレルギー表示を確認する
     家族や自身のアレルギーに対応した商品選びも大切です。


まとめ:缶詰パンは防災リュックの頼れる主食

缶詰パンは、手軽で保存性も高く、災害時の貴重なエネルギー源になります。

ただし、それだけに頼るのではなく、たんぱく質やビタミンを補える他の食材と組み合わせて備えることで、より安心・安全な備蓄が実現します。

おすすめの備え方:

・リュックには 1〜2日分(5〜6個) の缶詰パンを

・自宅や職場には 残りの3日分以上を分散備蓄

・缶詰パン+他の非常食で 栄養バランスと飽き対策を意識

缶詰パンを上手に備えることは、災害時の「食のストレス」を減らすことにもつながります。

いざというとき、少しでも“ホッとする食事”があることは、心の支えになるはずです。

ぜひ今日から、見直してみてはいかがでしょうか。