23.Oct.2026

高齢者向け非常食の選び方|食べやすい食品と必要な備蓄量を解説

こんにちは、まもるんパンスタッフです♪

「高齢の親のために非常食を用意したいけれど、どんな食品がいいの?」

「普通の非常食でも、年齢を重ねた家族が食べられるのかな?」

そんな疑問を感じたことはありませんか?

地震や台風などの災害に備えて、食品をストックしているご家庭も増えています。しかし、高齢者のための非常食を選ぶ場合は、保存期間だけでなく、食べやすさや普段の健康状態にも目を向けることが大切です。

せっかく非常食を準備していても、硬くて噛めなかったり、飲み込みにくかったりしては困ってしまいますよね。

この記事では、高齢者向け非常食の選び方、おすすめの備蓄食品、必要な量、無理なく備蓄を続ける方法をわかりやすくご紹介します。

この記事でわかること
  • 高齢者向け非常食を選ぶときの5つのポイント
  • 食べやすさを考えたおすすめの備蓄食品
  • 非常食を何日分・どのくらい準備すればよいか
  • 離れて暮らす親のためにできる防災備蓄

高齢者の非常食は「保存期間」だけで選ばないことが大切

非常食を選ぶとき、まず気になるのが賞味期限ではないでしょうか。

もちろん、長期間保存できることは大切です。しかし、高齢者の場合は、「長く保存できるか」だけでなく「災害時に無理なく食べられるか」という視点が欠かせません。

年齢とともに噛む力・飲み込む力が変化することがある

年齢を重ねると、歯や入れ歯の状態、口の筋力などによって、硬い食品が食べにくくなることがあります。

また、食べ物や飲み物を飲み込む機能が低下すると、むせたり、食べ物が気管に入ったりする危険もあります。

たとえば、硬い乾パンやパサつきやすい食品は、人によっては食べにくいことがあります。

ただし、すべての高齢者が同じというわけではありません。普段から問題なく食べられる方もいれば、やわらかさや飲み込みやすさに特別な配慮が必要な方もいます。

年齢だけで判断せず、その方が普段どのような食事をしているかを基準に選びましょう。

災害時は食事や水分が不足しやすい

災害時には、電気・ガス・水道が使えなくなり、普段どおりに調理できないことがあります。

食べられる食品の種類が限られると、エネルギーやたんぱく質、ビタミンなどの摂取が偏りやすくなります。

さらに、高齢者は喉の渇きを感じにくいこともあり、水分不足への注意が必要です。

そのため、非常食は主食だけでなく、おかずや飲み物も組み合わせて備えることが大切です。

※災害時の食事全般については「在宅避難とは?自宅で過ごすために必要な食料と備え」の記事でも詳しく解説しています。

高齢者向け非常食の選び方|確認したい5つのポイント

では、高齢者のための非常食は、具体的にどのような基準で選べばよいのでしょうか?

次の5つを意識すると、食品選びがぐっとわかりやすくなります。

① 普段の食事に合ったやわらかさを選ぶ

まずは、噛みやすさを確認しましょう。

やわらかいおかゆ、煮魚、ペースト状の食品など、普段から食べ慣れているものを中心に選ぶと安心です。

ただし、「やわらかい=誰にとっても安全に飲み込める」ではありません。

飲み込みに不安がある場合は、医師や管理栄養士、言語聴覚士などの指導に合わせて、食品の形状やとろみを選ぶ必要があります。

② 水やお湯を使わず食べられる食品を取り入れる

災害時には、断水や停電によって調理が難しくなる場合があります。

そのため、開封してそのまま食べられるレトルト食品や缶詰などを備えておくと便利です。

一方、お湯を注ぐだけの食品でも、お湯を沸かすための水や熱源が必要です。

調理が必要な食品と、調理せず食べられる食品を組み合わせておきましょう。

③ 主食だけでなく、たんぱく質も意識する

非常食というと、ご飯やパン、麺類などの主食を中心に考えがちです。

しかし、食事の偏りを防ぐためには、魚・肉・大豆などを使った食品も大切です。

たとえば、やわらかい魚の缶詰や大豆の煮物など、普段食べられるものを組み合わせてみましょう。

持病による食事制限がある場合は、その指示を優先してください。

④ 開けやすく、食べやすい容器を選ぶ

意外と見落としやすいのが、容器の使いやすさです。

指先の力が弱くなっている方にとって、缶のプルトップや固い袋の開封が負担になることもあります。

購入前に開けやすさを確認し、必要に応じて安全に使える開封補助具なども準備しておくとよいでしょう。

⑤ 本人が好きな味・食べ慣れた食品を選ぶ

非常食は、栄養や保存期間だけでなく、おいしく食べられることも大切です。

慣れない食品ばかりでは、災害時に食欲が湧かないこともあります。

「これなら食べたい」と思える食品を、普段の食事から少しずつ備えておきましょう。

高齢者向け非常食選びのポイント
保存期間・食べやすさ・栄養・容器の扱いやすさ・本人の好み。この5つを確認することで、実際に役立つ備蓄につながります。

高齢者におすすめの非常食・備蓄食品7選

ここからは、高齢者の防災備蓄に取り入れやすい食品を7つご紹介します。

食べやすさには個人差があるため、普段の食事形態に合うものを選んでください。

① レトルトのおかゆ・雑炊

おかゆや雑炊は、やわらかい主食を好む方に取り入れやすい食品です。

常温で保存でき、温めずに食べられる商品もあります。

ただし、水分とご飯が分離しやすい食品は、飲み込みにくい方には適さない場合があります。普段の食事形態に合わせて選びましょう。

② やわらかいレトルトご飯・おかず

やわらかいご飯や煮込み料理など、普段の食卓に近いメニューを備えておくのもおすすめです。

商品によって加熱が必要なものもあるため、表示を確認しましょう。

③ 常温保存できる介護食・やわらか食

噛む力や飲み込む力に配慮した介護食には、常温保存できるレトルトタイプもあります。

食品のかたさや形状には種類があるため、普段使用している商品や、専門職から勧められたものを備えておきましょう。

特別な食事が必要な方は、一般的な非常食で代用できるとは限りません。

④ 魚・肉・大豆などの缶詰

魚や肉、大豆などの缶詰は、たんぱく質を補う食品として役立ちます。

骨までやわらかく加工された魚の缶詰などもありますが、骨や食感、塩分などを確認して選びましょう。

普段から食べ慣れている商品を選ぶと、ローリングストックにも取り入れやすくなります。

⑤ 常温保存できるスープ・野菜ジュース

スープや野菜ジュースなども、食事のバリエーションを増やす備蓄食品です。

温めずに飲める商品もありますが、塩分や糖分、飲み込みやすさに注意しましょう。

飲み物にとろみが必要な方は、普段使用しているとろみ調整食品なども備蓄しておくことが大切です。

⑥ 食べ慣れたゼリー・栄養補助食品

食欲が落ちたときに備え、普段から利用しているゼリーや栄養補助食品を用意しておく方法もあります。

ただし、ゼリーは形状によって飲み込みやすさが異なります。一般的なゼリー飲料が、嚥下に不安のある方に適しているとは限りません。

必要に応じて専門職に確認し、本人に合ったものを選びましょう。

⑦ やわらかいパン・パンの缶詰

普段からパンを食べている方には、保存できるパンも備蓄の選択肢になります。

たとえば、まもるんパンには、開封してそのまま食べられる、しっとりやわらかなパンの缶詰があります。

水やお湯を使わず食べられるため、調理が難しいときにも便利です。

ただし、パンはやわらかくても口の中でまとまりにくく、飲み込みにくい方には適さない場合があります。

普段からパンを問題なく食べられる方であれば、実際に試食して、好みや食べやすさを確認しておくとよいでしょう。

※常温で保存できる食品の種類や選び方は「常温保存できる食品とは?防災備蓄に向いている食べ物を解説」の記事でも紹介しています。

高齢者の非常食は何日分必要?備蓄量の目安

高齢者の非常食を準備するとき、気になるのが必要な量です。

農林水産省では、家庭の食品備蓄について最低3日分、できれば1週間分を目安としています。

高齢者の場合も、まずはこの目安を参考に、普段の食事量や必要な食品に合わせて準備しましょう。

1人分の非常食は何食必要?

1日3食を基本に考えると、必要な主食の回数は次のようになります。

高齢者1人分の主食の目安
  • 3日分:9食分
  • 5日分:15食分
  • 7日分:21食分

※1日3食として計算した例です。主食だけでなく、おかずや飲み物も別途準備します。

たとえば、7日分なら、おかゆ・ご飯・パンなどを組み合わせて21食分を考えます。

ただし、食が細い方や少量ずつ食べる方など、普段の食事回数は人それぞれです。実際に食べられる量を基準に調整しましょう。

水は1人1日約3Lを目安に

飲料水と調理用水を合わせた家庭備蓄の一般的な目安は、1人1日約3Lです。

この目安で計算すると、1人分は3日間で約9L、7日間で約21Lとなります。

ただし、これは飲料水と調理用水を合わせた備蓄量の目安であり、全員が毎日3Lを飲むという意味ではありません。

心臓や腎臓の病気などで水分摂取に制限がある方は、医師の指示を優先してください。

また、普段から飲み物にとろみをつけている方は、必要なとろみ調整食品も忘れずに備えておきましょう。

特別な食品が必要な場合は余裕を持って備える

介護食や治療上必要な食品などは、災害時にすぐ入手できるとは限りません。

そのため、一般的な食品とは別に、普段使用している特別な食品を余裕を持って準備することが大切です。

農林水産省の要配慮者向け資料なども参考にしながら、必要な備蓄量を確認しておきましょう。

※家族全体の食品備蓄量については「非常食は何日分必要?家族人数別の備蓄量を解説」の関連記事も参考にしてみてください。

持病や飲み込みに不安がある高齢者の防災備蓄で注意したいこと

高齢者の非常食を考えるときは、健康状態に合わせた準備も欠かせません。

糖尿病・腎臓病などの食事制限を確認する

糖尿病や腎臓病、心臓病などで食事制限がある方は、一般的な非常食が適さない場合があります。

塩分・糖質・たんぱく質・カリウム・水分など、何に配慮が必要かは病状によって異なります。

非常食をまとめ買いする前に、普段の食事制限に合う商品を医師や管理栄養士と確認しておきましょう。

むせやすい方は食品の形状に注意する

食事中によくむせる、水分を飲むと咳き込む、食べ物が喉に残る感じがある場合は、飲み込む機能が低下している可能性があります。

このような場合、普通のパンや乾パン、一般的なゼリーなどを安易に備蓄食として選ばないことが大切です。

飲み込みに不安がある方は、普段指導されている食事形態を災害時にも維持できるよう準備しましょう。

食事以外の備えも忘れずに

食品と一緒に、普段使用している薬やお薬手帳、入れ歯の手入れ用品、口腔ケア用品なども確認しておきましょう。

断水時には歯みがきや手洗いが難しくなるため、口腔用ウェットティッシュや衛生用品なども役立ちます。

また、停電などで冷蔵保存ができなくなった食品は、傷んでいないか十分に注意し、開封後の食品は長時間放置しないようにしましょう。

離れて暮らす高齢の親のためにできる防災備蓄

「自分の家の備蓄はできているけれど、離れて暮らす親のことも心配」

そんな方も多いのではないでしょうか。

離れて暮らす家族のための備蓄は、食品を届けるだけでなく、実際に使える状態にしておくことがポイントです。

親の家で確認したい5つのこと
  • 普段どんな食品を食べているか
  • 備蓄食品を自分で開封できるか
  • 食品や飲料水を取り出しやすい場所に置いているか
  • 賞味期限が切れていないか
  • 停電・断水時にも食べられる食品があるか

たとえば、帰省したときに一緒に備蓄食品を確認し、実際に食べてみるのもおすすめです。

「これ、おいしいね」「これは少し硬いかも」と会話しながら選べば、本人に合う食品を見つけやすくなります。

食品の収納場所は、重いものを高い棚に置かず、無理なく取り出せる場所にしましょう。

また、災害時の連絡方法や避難先についても、家族で確認しておくと安心です。

高齢者の非常食は「日常でも食べられる備蓄」で無理なく続けよう

ここまで読んで、「いろいろ準備しないといけないんだな」と感じた方もいるかもしれません。

でも、最初からすべてを完璧に揃える必要はありません。

おすすめなのは、普段食べている食品を少し多めに買って、食べた分だけ補充する「ローリングストック」です。

いつもの食品を少し多めに備える

たとえば、普段から食べているおかゆや缶詰を、いつもより2〜3個多めに購入してみましょう。

食べたら買い足すだけなので、特別な管理も少なく、無理なく続けやすい方法です。

慣れてきたら少しずつ量を増やし、3日分、そして1週間分を目指していきましょう。

おいしく食べられる食品なら備蓄を続けやすい

非常食というと、長く保存できる特別な食品を思い浮かべる方もいるかもしれません。

しかし、備蓄を長く続けるためには、日常でも食べたくなる食品を選ぶことも大切です。

たとえば、普段からパンを食べているご家族なら、まもるんパンのような保存できるパンを取り入れる方法もあります。

まもるんパンは、開封してそのまま食べられる、しっとりやわらかなパンの缶詰です。

普段の朝食やおやつとして楽しみながら、もしもの時のためにも備えておけるのが魅力です。

もちろん、噛む力や飲み込む力に不安がある方には、本人に適した介護食などを優先する必要があります。

大切なのは、「備蓄に向いている食品」ではなく「その人が安心して食べられる備蓄食品」を選ぶこと。

※水を使わず食べられる食品については「断水したら食事はどうする?水を使わず食べられる備蓄食品とおすすめの備え方」の記事でも詳しく紹介しています。

備蓄を続けるコツは「特別なもの」にしすぎないこと。
普段からおいしく食べられて、無理なく補充できる食品を選ぶことで、日常の食事と防災を自然につなげられます。

まとめ|高齢者の非常食は「食べやすさ」と「続けやすさ」で選ぼう

高齢者向けの非常食を選ぶときは、保存期間だけでなく、普段の食事や健康状態に合っているかを確認することが大切です。

今回ご紹介したポイントを振り返ってみましょう。

高齢者の非常食選びで大切なこと
  • 普段の噛む力・飲み込む力に合う食品を選ぶ
  • 水やお湯がなくても食べられる食品を備える
  • 主食だけでなく、おかずや飲み物も準備する
  • 最低3日分、できれば1週間分を目指す
  • 食べ慣れた食品をローリングストックする

高齢のご家族のために、今日からできることはたくさんあります。

まずは、普段どんなものを食べているかを確認し、好きな食品を少し多めに備えることから始めてみませんか?

もしもの時も、いつもに近い食事ができること。

大切な家族の安心のために、食べやすく、おいしく、無理なく続けられる備蓄を選んでみてください。